グリーンインフラの技術開発
『グリーンインフラ』とは、緑を表す Green と社会基盤を表す Infrastructure を組み合わせた造語です。2015年8月に閣議決定した国土形成計画に「グリーンインフラ」が盛り込まれたことから、これからの日本における都市開発や社会基盤整備の1つの手法として最近注目されています。
これまで「緑/グリーン」の役割は、美しい・癒されるといった感覚的な捉え方が一般的でした。そこから一歩進めて、グリーンそのものが明確な機能をもっていて、最終的にそれが価値として評価できること重要であると私たちは考えています。
例:機能を持つ緑/グリーンインフラの技術例
歩道・植栽空間で「豪雨対策」と冷える街づくり
〜 貯水・耐圧機能を有し、健全な樹木が大気を冷却する「礫間貯留浸透技術」 〜
再生砕石も新技術で根が健全に生育し、グラウンドの下も雨水貯留浸透空間に
(1)雨水を貯留浸透できるだけでなく、(2)表層を歩道や外構として利用できる耐圧性能を保持し、(3)植物や樹木の根を誘引して生育を支え、同時に蒸発散作用を通して大気を冷却することが可能な 日本版グリーンインフラ技術(J・ミックス工法)です。
雨水貯留を兼ねた基盤に伸入した根は 滞留水を吸い上げ、その水は葉から蒸散します。1gの水が蒸散するときに 530cal の熱量を奪い、緑の木陰と合わせて周囲を冷やします。
また保水性ブロックの併用で、下層の水分を吸い上げ、舗装表面を冷やして街を涼しくできます。ハロゲンライトを用いた舗装表面温度の低減効果を社内の研究所にて測定したところ、「一般的な砕石の利用」と比べて最大で 9.8℃ の差が出ていました。